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健康な歯と歯ぐきをまもるために…。
歯の健康に関するコラム記事を
ご紹介しています。
2022/11/25
その歯ぐきの痛み、
ストレスが原因かも?
ストレスが招くお口のトラブル
最近「歯ぐきが痛い」「ぐらつきを感じる」という人はいませんか? そのトラブル、もしかしたらストレスが原因かもしれません。今回は、ストレスと口腔内との関係についてご紹介します。
ストレスがもたらす口腔内への影響
昔から「ストレスは万病のもと」などと言われるように、ストレスが原因で体や心に不調をきたすことは珍しくありません。口腔内も例外ではなく、ストレス過多によってさまざまな影響を及ぼすことがあるのです。
・唾液量の減少
緊張すると、口の中が乾くと感じることはありませんか? これは、強い緊張を感じることで唾液の分泌量が減るとともに、水分の少ない唾液を分泌する交感神経が刺激され、水分の多い唾液を分泌する副交感神経が抑制されるから。そのため、唾液中の水分量が少なくなり、口の中に乾きを感じるのです。ストレスを感じたときも同様で、交感神経が優位になるので唾液量自体が減る、もしくは水分量が少ないねばねばした唾液が分泌されます。
・食いしばり
ストレスを強く感じると、無意識のうちに歯を強く食いしばってしまうことがあります。これも、交感神経が優位になることで口周りの筋肉が緊張するためです。人間の噛む力は想像以上に強く、男性の場合は奥歯で60㎏と言われています。食事のときだけなら良いのですが、日常的に60㎏の力がかかってしまうと……歯や歯ぐきへの負担は大きくなります。
・歯ぎしり
食いしばりと同様に、歯ぎしりもストレスによって起こることが多いと言われています。寝ている間がほとんどですが、なかには起きているときに歯ぎしりをしている人も。場合によっては、歯がすり減ってしまうこともあるのです。
ストレスによるお口のトラブル例
では、実際にストレスによって、具体的にはどのような口腔内トラブルが起こるのでしょうか?
たとえば
☑歯ぐきの腫れ、うずき
☑虫歯
☑歯周病
☑口内炎
☑口臭
などが挙げられます。
これらの多くは、先に述べたように、ストレスによって唾液量が減ることから生じます。唾液量が減少すると、口腔内の自浄作用が低下し、菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。そのため、虫歯や歯周病になりやすく、口内炎や口臭も起こりやすいと言えるのです。
唾液量だけではありません。強いストレスを受け続けると、自律神経のバランスが崩れてしまい、免疫力が低下します。体が疲れていたり、睡眠不足が続いたりすると、風邪をひきやすくなると感じることはありませんか? 同じように、免疫力が落ちることで、お口のトラブルも起こりやすくなるのです。
ストレス解消とお口のケアで
快適な毎日を
こうしてみてみると、ストレスがいかに口腔内トラブルに関わっているかがよくわかります。忙しい毎日の中で、さまざまなストレスが溜まりがちですが、自分が好きなことをする時間、何も考えずにぼーっとする時間を意識的に作って、体と心を休ませましょう。
ただ、ストレスの渦中にいると、自分が何を好きだったかわからなくなることもあります。できれば、日ごろから「がんばったら、気になっていたコンビニのスイーツを食べる」「休みができたら、最近人気のテーマパークに行く」といったように、やりたいことをメモしておくこと。ツラくなったり疲れてしまったりしたら、そのリストを順に実行していくと、自分にとって最良のストレス解消法になるのではないでしょうか。
なお、お口のトラブルの原因はストレスだけとは限りません。何か異変を感じたら、早めに歯科医院に行って診てもらってくださいね。
心を健やかに保つことで、お口のトラブルを予防しましょう!