- コラム -COLUMN
健康な歯と歯ぐきをまもるために…。
歯の健康に関するコラム記事を
ご紹介しています。
2023/09/28
歯周病は歯を失う原因の第1位!
いつまでも健康な歯を守るために
歯を失う原因の第1位は歯周病
2018年に行われた8020推進財団の調査によると、歯を失う原因は以下のとおりです。
1位: 歯周病 37.1%
2位: う歯(虫歯) 29.2%
3位: 破折 17.8%
歯を失う原因の約4割は「歯周病」です。またこの結果から、約7割の人が歯周病と虫歯により歯を失っていることが分かります。近年マウスケアへの意識は徐々に高まっていますが、実際にはまだまだ改善の必要性があるといえるでしょう。
80歳までに20本の歯を守る
「8020運動」
健康な歯を守ろうとする活動の一つに「8020運動」があります。「80歳になっても20本以上の歯を保とう」というスローガンを掲げて開始された活動で、一度は耳にしたことがある人も多いでしょう。
この80歳と20本という数字の設定には、しっかりと意図があります。
「80歳」は、一生自分の歯を使って食事をするという意味をこめて運動開始当初に設定されました。しかし近年、平均寿命が80歳を大きく上回ることが増えたことで、より健康な高齢期を過ごすための運動として活動の経過とともに意味合いにも変化が生まれています。また20本以上の歯があれば、硬い食べ物も咀嚼できることが科学的にも明らかになっているため「20本」という設定になっているのです。
平成元年からスタートしたこの8020運動ですが、開始当初の「8020」達成者数は75歳以上の高齢者の1割にも達していませんでした。しかし平成28年の全国調査では、75~84歳の5割以上が達成しており今後も増加することが予測されています。
平均寿命が年々伸びて元気な高齢者が多いのは、医療の進歩だけでなく歯の健康を維持する人が増えたのも一因かもしれません。
健康な歯を守るためのポイント
いつまでも健康な歯を維持するために重要なのは、日々のオーラルケアです。
周病の原因となるのは、歯に付着した歯垢(プラーク)です。歯垢1mgの中には約10億個もの細菌がいるとされており、これが歯ぐきの炎症を起こし「歯周病」となるのです。歯垢は粘着性が高く、うがいだけでは落ちません。歯周病予防で行うべき日々のオーラルケアについて、3つご紹介します。
1.歯ブラシ
歯垢除去の基本はブラッシングです。歯垢は粘着性があるため、歯の表面だけでなく、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきのすき間の歯垢までかき出すようにブラッシングするのがポイントです。力を入れてゴシゴシとこする必要はありません。歯ぐきも歯ブラシも痛めてしまうため、軽い力で小刻みにブラッシングするとよいでしょう。
2.デンタルフロス・歯間ブラシ
歯垢除去の基本はブラッシングですが、歯ブラシが苦手とするのが歯間です。歯間にはさまった歯垢は歯ブラシで落とすのが難しいため、フロスや歯間ブラシを併用しましょう。フロスは歯のすき間が狭い箇所に、歯間ブラシは歯ぐきが下がるなどしてすき間が広くなった箇所に使用するのがポイントです。細かい部分までケアできるため、歯周病予防では欠かせないアイテムです。
3.マウスウォッシュ
マウスウォッシュも歯周病予防をサポートしてくれる心強いアイテムです。しかし、マウスウォッシュだけで歯周病を防ぐことはできません。取り入れる場合は、必ずブラッシング後に行いましょう。正しくマウスウォッシュを使えば、効果的に菌を減らし歯周病予防ができます。
日々のオーラルケアに加えて、3か月に1回程度の定期的な歯科検診も大切です。クリーニングで歯石除去やフッ素塗布を行いメンテナンスし、必要であればブラッシング指導を受けると、日々のケアもさらに充実するでしょう。