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2023/07/24

知覚過敏と歯周病が
互いに与える影響|
オーラルケアでW予防

冷たいものがしみる・ふとした瞬間に痛みを感じるなどの症状がある「知覚過敏」ですが、実は歯周病と深い関わりがあるのをご存じでしょうか。歯垢が原因で歯ぐきの炎症を引き起こす歯周病とは異なる病気でも、お互いに影響を与える可能性があるのです。
今回は知覚過敏に関するアンケート結果をもとに、2つの疾患が関連している理由や対策についてご紹介します。

知覚過敏と歯周病が互いに与える影響|オーラルケアでW予防

知覚過敏の経験がある約7割に
歯周病の症状が!

知覚過敏を持つ方へのアンケートをとり、当てはまる症状について質問をしました。選択肢にある症状は歯周病の主な症状です。結果は以下のとおりです。

知覚過敏の経験がある約7割に歯周病の症状が!

■ 調査地域:全国
■ 調査対象:【性別】男女【年齢】30歳以上
■ 調査日:2023年3月30日
■ 有効回答数:100サンプル

どれにも当てはまらないと答えたのは約3割にとどまり、ほか7割の人はいずれかの歯周病の症状を有しているという結果になりました。この結果からも、知覚過敏と歯周病の関連性の高さがうかがえます。知覚過敏の症状がある人は、歯周病にも罹患している可能性が高いと言えるでしょう。

歯医者に行かなければ、歯周病の診断はされません。しかし、アンケート項目のような症状がある場合、歯周病の可能性があると考えられます。当てはまった方は、一緒に知覚過敏・歯周病予防を始めてみませんか?

知覚過敏と歯周病が互いに影響する理由

なぜアンケート結果のように、知覚過敏と歯周病には関連性があるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

歯周病が原因で知覚過敏を引き起こす理由

歯周病は、1mg中に10億個もの細菌がいるとされる歯垢が原因で歯ぐきが炎症を起こす疾患です。この炎症により、歯ぐきが下がり歯の根元の「象牙質」は露出されます。通常であれば象牙質は、刺激を受けると痛みを感じやすい部分であるため、エナメル質に覆われています。しかし、根元部分は本来歯ぐきで守られる部位であるためエナメル質はなく、歯ぐきが下がってしまうと象牙質はむき出しになってしまうのです。つまり、歯ぐきの退縮により痛みを感じやすい象牙質がむき出しになり、知覚過敏を引き起こすのです。

知覚過敏が原因で歯周病を引き起こす理由

知覚過敏の症状がある場合、ブラッシングの刺激で歯磨きがしっかりとできない・冷たい水がしみてうがいが十分にできないといった影響が出てきます。マウスケアが十分にできなければ、歯垢や歯石が蓄積し歯周病を引き起こす可能性があります。また、歯周病が悪化すれば知覚過敏も悪化するケースも多く、どちらも軽視せずに予防・治療を行うことが大切です。

オーラルケアで
歯周病と知覚過敏をW予防

歯周病と知覚過敏はどちらが先でも、お互いに症状を引き起こすリスクがあります。そうならないためにも、自宅でのオーラルケアが大切です。しっかりとケアを行えば、歯周病と知覚過敏の両方を予防することができます。

セルフケアを行う際は、以下の3つを意識的に行いましょう。

① 正しいブラッシング

② 歯間ケア

③ マウスウォッシュの併用


ブラッシングでは、磨き残しがないように丁寧に磨きます。歯周ポケットの歯垢をかき出すように、歯ブラシを歯と歯ぐきの境目にななめに当てるのもポイントです。力は必要ありません。歯ブラシの先が広がらないような軽い力で1~2本ずつ磨いていくとよいでしょう。知覚過敏がある場合、歯がしみるのを防ぐ成分を含んだ歯磨き粉もありますので、そのような製品を使用するのもおすすめです。

しかし、歯ブラシには歯間の歯垢除去を苦手とする弱点があります。そこをカバーするのがフロス・歯間ブラシです。ブラッシングでは落とせない歯垢を、しっかりとかき出しましょう。

マウスウォッシュの使用も口腔内の菌を減らし、歯周病を予防してくれます。ただし、マウスウォッシュだけでは歯周病を予防することはできません。必ずブラッシング後に併用するようにしましょう。

自宅でのマウスケアを見直し、知覚過敏と歯周病をまとめて予防してみませんか?