- コラム -COLUMN
健康な歯と歯ぐきをまもるために…。
歯の健康に関するコラム記事を
ご紹介しています。
2023/02/17
歯ぐきが腫れた!これって歯周病?
歯ぐきの腫れの原因と対処法
「最近、なんとなく歯ぐきに違和感がある」「歯ぐきが腫れているかも」と気になっている人はいませんか?もしかしたら歯周病のサインかもしれません。今回は、歯ぐきの腫れについて詳しくお伝えします。
「歯ぐきが腫れている」って
どういう状態?
まずは、「健康な歯ぐき」とはどのような状態かを知っておきましょう。
・ 綺麗な薄いピンク色
・ 全体的に引き締まっている
・ 触ると少し硬い
・ 歯と歯の間は、先が尖った三角形をしている
・ みかんの皮に見られるようなポツポツしたくぼみがある
・ 歯磨きの際に出血しない
上記のような歯ぐきであれば、まったく問題なし。お口の中が健康に保たれています。
一方、これらの状態の反対、つまり 「赤黒い色」「触るとぶよぶよと柔らかい」「歯と歯の間に三角形が見られない」「少しの刺激で出血する」ような歯ぐきは腫れていると言えるため、注意が必要です。
とは言え、歯磨きの際に毎回出血があるといった場合は異変に気づけますが、普段意識していないと、なかなか自分の歯ぐきの状態を把握できないもの。まずは、自分で鏡を見ながら歯ぐきの状態を確かめてみてください。
歯ぐきが腫れる5つの原因
一般的に「歯ぐきの腫れは歯周病のサイン」と言われますが、原因はそれだけではありません。あなたの歯ぐきの腫れの原因を探ってみましょう。
・虫歯
虫歯を放置していると、口の中で細菌がどんどん繁殖し、歯の根元に膿が溜まって炎症を起こし、歯ぐきが腫れることがあります。これは、かなり虫歯が進行している証拠。早めの治療が必要です。
また、過去に治療した歯でも、詰め物の中で細菌が繁殖して歯ぐきが腫れることがあります。
・歯周病
歯ぐきの腫れでもっとも疑いたいのは、歯周病です。歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)が溜まると、そこにいる細菌が繁殖し、炎症を起こすために歯ぐきが腫れるのです。
腫れた状態を放置すると、少しの刺激でも出血するようになるので要注意。
・親知らず
大人の歯の中で一番奥に位置する第三大臼歯、通称・親知らずは、横向きだったり斜めだったり、場合によっては歯の一部しか歯ぐきから顔を出さない場合もあります。これは、現代人の顎が小さくなってきており、親知らずが生える場所がないことが大きな原因です。
正しい位置に生えてこない親知らずは、歯ブラシが届きにくく、食べかすが残りやすいため、細菌が繁殖して炎症が起こりやすくなってしまいます。
・腫瘍(しゅよう)
良性のものと悪性のものがあり、悪性はいわゆる「がん」です。どちらも、白いできもののような腫れであることが特徴。口内炎のようなものが歯ぐきにできて腫れている状態が長く続く、またはだんだんと大きくなるような場合は、早めに病院を受診しましょう。
・ストレス・疲労
ストレスが溜まっていたり、疲れていたりすると、免疫力が低下します。また、ストレス過多によって交感神経が優位になると、唾液の水分量が減り、浄化作用も低下。細菌に感染しやすくなってしまうため、歯ぐきの腫れが生じることがあります。なかには、歯ぐきが腫れる以外に、うずくような感覚になる人もいるようです。
歯ぐきが腫れたときの対処法
歯ぐきの腫れが生じたら、応急処置として次のことを試してみると良いでしょう。
・冷やす
腫れて痛みを伴う場合は、濡れたタオルなどを当てて冷やすと、少し症状がやわらぐことがあります。
・丁寧にブラッシングする
歯ぐきの腫れの原因のほとんどは、磨き残しによる細菌が原因。腫れているからといってブラッシングを控えるのではなく、柔らかめの歯ブラシで丁寧に磨きましょう。
・専用(薬用)のアイテムを使う
ブラッシングの際、抗炎症作用のあるものや、研磨剤を配合していない市販の歯周病薬を上手に利用することもおすすめです。歯と歯ぐきの間をマッサージするようにやさしく磨くのがコツ。
・休息をとる
体が疲れていると免疫力が低下して、症状が悪化することもあるため、しっかり体を休めることも大切です。睡眠時間も意識的に増やしましょう。
上記にあげたのは、あくまでも一時的な対処法です。数日経っても腫れがひかない、痛みがひどい場合は、できるだけ早く歯科医院へ行きましょう。また、すぐによくなったとしても、定期的にお口の中をチェックしてもらうことは大切です。半年以上歯科医院に行っていない人は、ぜひ定期健診に行くことをおすすめします。