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2023/11/28

歯周病は喫煙でリスクが上がる!
タバコが与える口腔への影響とは?

歯周病は喫煙でリスクが上がる!タバコが与える口腔への影響とは?

タバコが体に悪影響を及ぼすことは、だれもが知っていることです。しかし、それが口の中にまで影響を与えることをご存じでしょうか?喫煙は、歯周病のリスクを上げることが分かっています。タバコのニオイや歯の黄ばみなどを引き起こすイメージはあっても、タバコと歯周病の関連性について知る人は少ないでしょう。

今回は、そんなタバコがなぜ歯周病のリスク原因になるのか・禁煙すればリスクは減らせるのかなど、気になる疑問について解説していきます。「タバコは止められないけど歯も大事」とお悩みの方も、ぜひ参考にしてください。

歯周病と喫煙は
どのように関係している?

タバコと歯周病の関連性について、いまいちピンとこない人も多いでしょう。日本臨床歯周学会によると、1日10本以上のタバコを日常的に吸っている人は、タバコを吸わない人の5倍以上も歯周病のリスクが上がるといわれています。その原因には以下のようなものがあります。

【タバコが歯周病のリスクを上げる原因】

・ タバコのヤニが歯の表面に残って歯がざらざらするため、汚れや菌が付着しやすい
・ 一酸化炭素やニコチンが血管を収縮させて酸素供給が不十分になり、歯ぐきが弱る
・ ニコチンが体の免疫機能を低下させ、傷を治す力が弱まり炎症が起きやすい
・ 長期間の喫煙による血管収縮で歯ぐきからの出血が起こりにくく、歯周病に気が付きにくい

口の中は、タバコの煙が最初に通過する場所です。しかし、ただ通過するわけではありません。口の中は物質透過性が高く、舌下錠などの口の中で吸収させる薬があるように、タバコの煙を吸収し影響を受けやすい場所でもあります。タバコに含まれる有害物質の影響で自覚症状も乏しいため、いつの間にか歯周病が重症化し歯を失うということも珍しくはないでしょう。

禁煙すれば
歯周病へのリスクは減らせる?

タバコと歯周病の関連やリスクについて知ると、だんだんと喫煙の怖さが分かってくるでしょう。「もう長年タバコを吸ってきたから、今さら改善なんてできないだろう」と考える人もいるかもしれません。しかし、あきらめる必要はありません。

禁煙により、歯周病リスクは4割低下するとも言われています。また、喫煙者は歯周病によって歯を失う人が多いとされていますが、長期間禁煙を続けることでそのリスクを下げることが可能です。「もう遅い」と考えるのではなく、どの段階であっても禁煙は効果を発揮します。

タバコが止められないなら
丁寧な口腔ケアが必須

お口のためにも体のためにも、禁煙がよいことは分かっていてもなかなかやめられない人も多いでしょう。「ニコチン中毒」というように、タバコには中毒性があり止めるのに苦労している人も大勢います。本気でタバコを絶ちたいのであれば、禁煙外来に通う・家族にも協力を得るなどの方法もあります。

禁煙が難しい場合は、まずはタバコの本数を少し減らすことからはじめてみませんか?また、丁寧な口腔ケアも大切です。これまでの口腔ケアを見直し、歯磨きだけでなく、フロスや歯間ブラシ・マウスウォッシュを取り入れたり、ブラッシングの仕方を改めたりするのも効果的です。完全にやめられない場合は、これまで以上にお口のケアに気をつかうようにしましょう。