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2023/04/13

虫歯だけじゃない!
甘いものと歯周病の深い関係

「甘いものを食べすぎると、虫歯になる」とは、よく言われることですよね。でもじつは、甘いものの食べ過ぎが「歯周病」にも深く関係していることをご存知ですか? 今回は、お砂糖と歯周病の関係についてお伝えします。

甘いものと歯周病の深い関係

甘いもの好きは
「虫歯」&「歯周病」に注意!

疲れたとき、甘いものが欲しくなる人は少なくないでしょう。お砂糖たっぷりのスイーツを頑張った自分へのご褒美にしている人もいるのでは? でも、甘いものの摂り過ぎは、さまざまなお口のトラブルを引き起こします。

ひとつは、虫歯。虫歯の原因となる虫歯菌は、ショ糖(糖の一種であり、砂糖の主成分)を餌に増殖し、プラーク(食べものの残りカスが歯の表面につき細菌が繁殖したもの)を作り出します。さらに、プラークの中に潜む細菌が糖を分解して酸を作り、歯を溶かして虫歯を作る……という仕組み。まさに悪循環です。

そしてもうひとつが歯周病です。歯周病は、磨き残しなどによって歯と歯ぐきの間にプラークが蓄積し、プラーク内の細菌が生成する毒素によって、歯ぐきが腫れたり出血したりする症状を言います。虫歯の仕組みでお伝えした通り、プラークは糖を餌にして増殖しますので、砂糖の過剰摂取は歯周病を進行させてしまう恐れがあるのです。

実際に、「甘い食べ物や飲み物が虫歯と歯周病の両方のリスクになる」という研究結果も出ています。

糖尿病と歯周病にも密接な関係が!

さらにもうひとつ、興味深い話があります。糖尿病と歯周病にも、深い関わりがあるのです。

糖尿病とは、インスリンというホルモンが不足したり、うまく作用しなかったりすることが原因で、血糖値の上昇を抑える働きが低下してしまう病気です。つまり、慢性高血糖の状態が続いてしまいます。

糖尿病によって免疫機能が低下すると、体中が細菌に感染しやすい状態になります。これは口腔内も例にもれず、歯周組織の炎症を進行させ、歯周病悪化へと繋がってしまうのです。

逆に言うと、歯周病の治療を行うことで、糖尿病の症状が改善する可能性がある、ということにもなります。事実、糖尿病患者に対して、歯周治療が推奨されているんですよ。

食生活を見直して歯周病を防ごう

甘いものは疲れた体を癒し、幸せな気持ちにしてくれます。けれども、過度な糖分の摂取は、歯周病をはじめお口のトラブルを引き起こす原因となってしまうことは間違いなさそうです。

歯周病を予防するには、食生活を見直すこと。栄養が偏った食事は、歯だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼします。抗酸化作用のあるビタミンCやE、食物繊維、カロテンなどを意識的に摂ることがおすすめです。どの食品にどんな栄養素があるのかわからない!という人は、いろいろな種類の食べ物を少しずつ摂るようにすれば大丈夫。

もちろん、食事内容を見直すだけでなく、丁寧なブラッシングも欠かさないようにしましょう。できるだけ磨き残しをなくし、プラークを生成しないような口内環境を心がけたいですね。