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健康な歯と歯ぐきをまもるために…。
歯の健康に関するコラム記事を
ご紹介しています。

2023/08/25

歯周病の予防のために、
普段どのようなアイテムを
使っていますか?

歯周病の予防のために、普段どのようなアイテムを使っていますか?

ドラッグストアや家電量販店の口腔ケア商品売場では、数多くのアイテムが並んでいます。とても数多い品揃えのため、どれを使えばいいのか迷うくらいでしょう。

歯周病の予防のために、みなさんがどのようなアイテムを使っているのか、アンケート調査を実施しました。

■ 調査地域:全国
■ 調査対象:【性別】男女【年齢】15歳以上
■ 調査日:2023年04月03日
■ 有効回答数:100サンプル

歯ブラシ以外のアイテムも
使ってみませんか?

1. 歯ブラシ以外のアイテムも使ってみませんか?

まず全体の結果を見ると、一番多く使われているのは歯ブラシでした。次に多いのは歯間ブラシですが、その割合は3割ほどでした。ここに挙げているその他のアイテムも日々の口腔ケアにぜひ取り入れてみましょう。

歯間ブラシは歯と歯の間にできたすき間につまった汚れをかき出すにはとてもいいアイテムです。ブラシのサイズもいくつか用意されていますし、ナイロン毛のものやゴムでできたブラシなどもあります。
歯間ブラシ選びには、注意が必要です。歯間ブラシを歯と歯の間に無理に押し込むと歯肉を傷つけたり、歯間ブラシが折れたりすることがあります。自分で除去できなくなって歯科医院を受診する方もおられます。自分にとってふさわしい歯間ブラシのサイズはどれか、歯科医師や歯科衛生士に確認してから使い始めるといいでしょう。

その次はデンタルフロス、デンタルリンスでした。この2つは使いやすく安価なので取り入れやすいでしょう。
歯と歯の間の汚れには、歯間ブラシと合わせてデンタルフロスの使用をおすすめします。デンタルフロスは歯と歯の隣り合う面に付着した食べかすやプラークを除去できます。また歯と歯の間が狭くても、フロスさえ入るスペースがあれば、掃除することができます。
歯磨きの時は歯磨き粉を使う方が多いと思いますが、デンタルリンスを併用すると、歯の周囲の隅々まで歯周病予防の成分が広がることから、歯磨きの効果がさらに持続します。

約2割の方が使用している電動歯ブラシは、効率よく歯磨きができる上、お子さんからご高齢の方まで使用可能です。

女性の中にはサプリメントを
取り入れる方も。

次に、男女別にうちわけを見てみます。まずは男性です。

2. 女性の中にはサプリメントを取り入れる方も。

男性では圧倒的に歯ブラシを使っていますが、それ以外の電動歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシ、デンタルリンスはほぼ同じ程度の人数になっています。
次に女性を見てみます。

2. 女性の中にはサプリメントを取り入れる方も。

女性ではサプリメントを取り入れている方がいます。普段の食生活で不足しがちな栄養素をサプリメントで補うことも、歯肉の健康にとっていいでしょう。繊維質の多い食べ物はよく噛んで唾液が出やすくなりますし、繊維そのものもあって食べかすを洗い流します。フラボノイド、ルテイン,リコピンなどのカロテノイドには、強い抗酸化作用・抗炎症作用がありますので、歯周病を予防します。いわしなど魚に多く含まれるDHA、EPAといったオメガ−3系脂肪酸も抗酸化作用があります。これらを食事やサプリメントとして摂取することで、歯周病予防につなげていきたいものです。

いずれにせよ、歯ブラシだけでは歯周病予防には不十分です。デンタルフロス、デンタルリンス、サプリメントなど、取り入れやすいアイテムも一緒に使って、より効果的な歯周病予防を目指しましょう。

参考文献
宮崎晶子, 他. 口腔清掃用具の使用順序が清掃効果に及ぼす影響. 日本歯科衛生学会雑誌 17(1): 34-41, 2022.

小田明穂, 渡邉美幸. 各歯ブラシの使用状況とイメージおよび継続使用によるプラーク除去率の変化. 明倫短期大学紀要,21(1),65-72,2018

明田泰江, 元根正晴, 貴島真佐子, 糸田昌隆, 柿本和俊. 高齢者の口腔衛生管理に対する電動歯ブラシの効果に与える要因について. 歯科医学 2022,85(1)1-7.

別部尚司. 内臓(全身)疾患の原因となる歯周病予防の食生活と口腔ケア. アンチ・エイジング医学 16(6) 734-739,2020.