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- 歯科医師インタビュー -INTERVIEW

健康な歯と歯ぐきを守るために、
歯科医師からのメッセージを連載しています。

vol.7

歯周病の予防と治療のポイント

正しいブラッシングと
適切な歯磨剤の選択

鶴見大学歯学部 歯周病学講座教授 五味 一博

正しいブラッシングと
適切な歯磨剤の選択

鶴見大学歯学部
歯周病学講座教授
五味 一博

Q1. 歯周病の予防について
教えてください

歯周病の予防として、最も重要なことはブラッシング習慣です。ブラッシングには、プラーク除去効率が高い“毛先を使って磨く”ブラッシングと、“毛の横腹を使って磨く”ブラッシングがあります。横腹を使う方法ではあまり汚れが取れませんが、マッサージ効果があるので、歯ぐきが腫れて、ちょっと歯ブラシが痛いという方は、まず毛の横腹を使って歯ブラシを行い、ある程度炎症が取れてきたら毛先を使う方法に変えると良いと思います。
歯磨きは、普通に磨くなら3分間程度ですが、私は2度磨きをすすめています。まず歯磨剤をつけないで磨いた後に、歯磨剤をつけて磨くと、プラークが取れて薬効成分が良く効くと思います。磨いた後に何度もうがいをされる方がいますが、全く意味がありません。3~4ccくらいの水で1回うがいをすれば十分です。洗口液(うがい薬)についても同様で、薬効成分が口の中に残っているから効果があるのです。
歯磨回数は1日3回、毎食後が理想的ですが、難しければ少なくとも就寝前にしっかりブラッシングしてプラークを取り除くことが大切です。

Q2. 歯磨剤を選ぶ
ポイントは何でしょうか

歯周病の原因は何ですか?

歯周病の原因は何ですか? 口臭を取りたいのか、歯を白くしたいのか、あるいは歯周病を確実に治したいのかというように、症状や目的によって選ぶ歯磨剤が多少変わってきます。
例えば口臭なら、亜鉛が配合されているものを使った方が臭いが取れますし、知覚過敏だったら硝酸カリウムを配合した歯磨剤を使うなど、少しずつ違ってきます。歯周病は予防も治療もプラークを取ることが重要ですから、プラークを沈着させない、除去するという目的で、歯周病菌に対する殺菌作用を有する薬剤が配合された歯磨剤を選択することがポイントです。

Q3.歯周病の予防・治療に適した
歯磨剤には何がありますか

歯磨剤の配合されている殺菌剤には、陽イオン系薬剤(塩化セチルピリジニウム:CPC、など)あるいは非イオン系薬剤(イソプロピルメチルフェノール:IPMP、など)があります。陽イオン系殺菌薬は歯の表面あるいはプラークの表面に付着した歯周病菌を殺菌し、非イオン系殺菌薬はプラークの中に入って殺菌していきますので、この2つの成分が配合されていればアドバンテージが高いと思います。ただ、歯周病が進行してきて、歯肉が腫れてくると、収斂剤や抗炎症剤が配合された歯磨剤の効果が高いと思います。
また、プラークはうがい薬だけでは当然取れません。大事なことはブラッシングをし、それからうがい薬を使うことです。歯ブラシとうがい薬はセットで考える必要があります。
歯ブラシで機械的にプラークを壊すとともに、プラークが付きにくい状態にし、そこにうがい薬でプラークをさらに減らしていくことが重要なのです。

歯科医師紹介

鶴見大学歯学部 歯周病学講座教授 五味 一博

鶴見大学歯学部 歯周病学講座教授五味 一博

  • 日本歯周病学会専門医・指導医
  • アメリカ歯周病学会会員
  • 日本歯科保存学会専門医
  • 日本インプラント学会評議員
1981年:
鶴見大学歯学部卒業
1985年:
歯学博士号取得
1985年:
鶴見大学歯学部助手
1991年 - 1992年:
トロント大学歯学部留学
1996年:
鶴見大学歯学部講師
1998年:
鶴見大学歯学部助教授
2007年:
鶴見大学歯学部准教授
2011年:
鶴見大学歯学部教授

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